向こうの海から、海の向こうまで~5年前のメール~

最近、5年前にシンガポールへ働きに行ってしまった女の子から届いていたメールを開く機会がありました。
以前利用していた古いアカウントだった事もあり、記憶の彼方に消えてしまっていたものでしたが、ふと思い出したのがきっかけです。

大学時代の友達だったある人をメグミさんとします。彼女はバイセクシャルな性格だったこともあり、同性の女友達が1人もいませんでした。
昔の写真か何かがきっかけで噂が広まってしまって、おそらくそうなってしまったんだと思います。

でも、僕はメグミさんの明るくて優しい性格が好きで、よく一緒に勉強したり、遊んだりしていました。
それは大学卒業後も続いていたんです。

そんなある日、彼女から何故あなたはこんな私を差別しなかったの?と突然聞かれました。
僕は迷わずに、メグミさんは楽しいし明るい。周りがどう思っていようが、僕はメグミさんの性格が好きだよ、と答えていました。それは本心だったので。

メグミさんは嬉しそうな顔と涙声で、ありがとう、と言いました。
僕も貰い泣きをしそうになったことを覚えています。

そして、彼女は音沙汰もなくシンガポールへ新しい人生の船出をしました。
シンガポールに到着後に、僕に電話が来て、こっちでいい人を見つけて永住するつもりだと、明るく話してくれました。
その直後に、メグミさんは僕に冒頭のメールを送ってくれていたんです。
そこにはこう書いてありました。

「私は本当はバイセクシャルじゃないんだ。昔、恋人に望まない妊娠をさせられてしまって、子供をおろしてしまったの。
だから私は自分が女であることをずっと否定してきた、ずっと苦しかった。君がそんな私を女と受け入れてくれたこと、何処にいても忘れないよ。
本当にありがとう。」

と書かれていました。

メールに慌てて返信をしようと書きましたが、そこへの彼女からの返信の期待はしていません。
多分、海の向こうで彼女は幸せな毎日を過ごしていると思うのです。引用:http://xn--luminapeel-r94i4d5f3gd5y.xyz/

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